こんにちは、投資家の関原大輔(@sekihara_d)です。
今回は米国経済について「秋までは強い」と予想する7つの理由を解説していきます。
🔳米国経済は、秋までは強さを維持する7つの理由
✅米国の経済指標は、まだまだ強い
✅ハイテク株の業績も、まだまだ堅調
✅景気後退は、失業率が上昇してから
✅ターミナルレートでは、株価は堅調
✅利上げは、効くまでに時間差がある
✅リセッションは、利下げ後に始まる
✅本格的な利下げは、来年以降になる
【結論】米国経済は、秋までは強さを維持する可能性が高いです。
米国は経済も企業業績もまだまだ強く、少なくとも秋までは強さを維持する可能性が高い。
リセッションは失業率が上昇してからで、利上げが効くまでには時間差があります。
今回は米国経済について「秋までは強い」と予想する7つの理由を解説していきます。
米国経済は、秋までは強さを維持する7つの理由
それでは米国経済が「秋までは強さを維持する」理由について、解説していきましょう。
以下に7つの理由について、1つずつ解説していきます。
米国の経済指標は、まだまだ強い
米国では22年3月から始めた大幅利上げにより、強い金融引き締めを実行中。
それでも米国の経済指標は、まだまだ強さを維持しています。
下図に5月度(6月発表分)における、雇用統計とCPIの結果を示します。
雇用統計では雇用者数が市場予想を大幅に上回り、33.9万人に増加。
コアCPI(消費者物価)も市場予想を上回り、5.3%と引き続き高い水準。
FRBのインフレ目標である2%までは程遠く、米国経済の強さはまだまだ健在。
リセッションへ陥るには、まだもう少し時間がありそうです。
ハイテク株の業績も、まだまだ堅調
FRBは金融引き締めを強めていますが、ハイテク株の業績はまだまだ堅調です。
1-3月期の決算発表後は、Nvidiaを筆頭に、GAFAMの株価は軒並み高騰しました。
特にAI関連がブームとなっており、大手ハイテク株はいずれも大幅高となっています。
ハイテク株の業績が堅調である限り、米国株はまだ秋までは強さを維持するでしょう。
【速報🇺🇸Nvidia決算】
先ほどの決算発表を受け、時間外で急上昇。
アフター市場で、+26%も上昇しています。
AIテクノロジー、大手ハイテク系の強さは健在。
今のNASDAQ高騰の秘訣は、ここにある。 pic.twitter.com/jgky6gfNol— 関原 大輔 (@sekihara_d) May 24, 2023
【速報🇺🇸Amazon】
引け後の決算発表が好感され、株価急騰。
売上高+9%、営業利益+30%の増収増益。株価は現在、アフター市場で8%超の上昇。
Microsoft、Metaに続く好決算で、ハイテク大手が強すぎる。
28日も、NASDAQは上げ幅を拡大か。 pic.twitter.com/q3sPFYeEp2— 関原 大輔 (@sekihara_d) April 27, 2023
景気後退は、失業率が上昇してから
基本的にリセッションは、失業率の上昇とともに始まります。
下図に、株価(S&P500)と失業率の推移を示します。
S&P500と失業率の推移
これを見ると「株価と失業率」の間には、密接な関係が確認できます。
失業率が低い時は景気が活況なので、株高が維持され、リセッションには陥りません。
そしてリセッションと株価暴落は、失業率の上昇と共に始まることが分かります。
5月の失業率は3.7%と上昇したものの、まだ低水準にあり、リセッションはもう少し先となるでしょう。
ターミナルレートでは、株価は堅調
先述した通り米国経済はまだまだ強く、政策金利の利上げもまだ終わっていません。
歴史的には、政策金利がターミナルレートにある期間、株価は堅調に推移します。
下図に過去2回の大幅利上げ期における、株価と金利の推移を示します。
これを見ると2000年、2006年のいずれにおいても、ターミナルレート時の株価は上昇しています。
これは考えてみれば当然で、FRBは、景気が過熱しているから利上げしているのです。
よって政策金利が高い水準にある時は、経済はまだ活況にあり、株価も堅調に推移します。
利上げは、効くまでに時間差がある
利上げの効果は、すぐに発揮されるはずもなく、発現するまでには時間差があります。
下図に、株価(S&P500)と政策金利の推移を示します。
2000年のITバブルでは、利上げ完了からリセッションまで、半年ほどの時間差がありました。
2008年のリーマンショックでは、利上げ完了から景気後退まで、2年以上もの時間差があります。
現在はまだターミナルレートに達したかどうかの状況であり、金融引き締めは、まだこれからが本番です。
S&P500と政策金利の推移
リセッションは、利下げ後に始まる
上図からも明らかなように、リセッションはすべて「利下げ期」に発生します。
金融引き締めの効果が現れ、経済がクラッシュし、慌てて利下げする時がリセッションの始まりです。
基本的に「利下げする」という時は、経済状況が良くない局面です。
現在はまだ利上げすら終わっておらず、リセッションは、まだもう少し先になりそうです。
本格的な利下げは、来年以降になる
気になる利下げの時期ですが、本格的な利下げを迎えるのは、来年以降となる可能性が高まっています。
下図にFedWatchにおける、政策金利の見通しを示します。
これによると年明け以降も5%超の政策金利が維持され、本格的な利下げは来春以降となる見通しです。
14日のFOMCで示された政策金利見通しでも、年内の利下げには否定的な内容でした。
このように最新の情勢では、しばらくは利下げが見込めないほど、経済が強い状況です。
よって少なくとも今秋までは、リセッションへ陥る可能性は低いでしょう。
まとめ
以上により、今回は米国経済について「秋までは強い」と予想する7つの理由を解説させて頂きました。
ここまで解説してきた項目について、最後にもう一度おさらいしておきましょう。
🔳米国経済は、秋までは強さを維持する7つの理由
✅米国の経済指標は、まだまだ強い
✅ハイテク株の業績も、まだまだ堅調
✅景気後退は、失業率が上昇してから
✅ターミナルレートでは、株価は堅調
✅利上げは、効くまでに時間差がある
✅リセッションは、利下げ後に始まる
✅利下げ開始は、来年になる可能性も
【結論】米国経済は、秋までは強さを維持する可能性が高いです。
米国の雇用・経済はまだまだ強く、失業率の上昇までには、まだもう少し時間があります。
歴史的にもターミナルレート期の株価は堅調であり、リセッションはすべて「利下げ期」に訪れます。
本格的な利下げは来年の可能性が高まっており、株価は少なくとも秋までは、強さを維持するでしょう。
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