はじめまして、投資家の関原大輔(@sekihara_d)です。
今回は「日本製鉄の株価」を予想して、これから上昇する4つの理由を解説していきたいと思います。
🔳日本製鉄の株価を予想【直近は業績不振が続く】
✅株価は低迷が続いている
✅業績は2期連続の赤字に
✅配当金も大幅減配が続く
🔳日本製鉄の株価予想【今後も上昇する4つの理由】
✅今後は増収・増益の予想
✅配当金も大幅増配が確実
✅株価はかなり割安な水準
✅鋼材価格の高騰が追い風
🔳日本製鉄の株価を予想【長期的には横ばいが続く】
✅鋼材需要は減少傾向が続く
✅業績見通しも、明るくない
「日本製鉄の株価は、今後どうなるかな・・・」
今回は、そんな疑問にお答えしていきます。
【結論】日本製鉄の株価は、これから上昇しつつも、長期的には横ばいが続きます。
今後の業績は「大幅な増収・増益」となることが確実で、配当金も大幅増配となる見込みです。
しかし業績成長を持続させることは難しく、長期的には横ばい傾向が続くでしょう。
今回は「日本製鉄の株価」を予想して、これから上昇する4つの理由を解説していきたいと思います。
日本製鉄の株価を予想【直近は業績不振が続く】
それでは「日本製鉄の株価」について、予想していきましょう。
日本製鉄は2019年度より、深刻な業績不振に陥っています。
まずは同社における、株価と業績の現状から整理していきましょう。
株価は低迷が続いている
日本製鉄の株価は、長らく低迷が続いています。
下図に直近20年間における、日本製鉄の株価チャートを示します。
日本製鉄(5401)株価チャート_20年
同社の株価は2008年のリーマンショック直後に、株価が1/6となる大暴落となりました。
それから10年以上が経過しますが、まったく回復できずに、株価は停滞が続いています。
直近でも2018年からの2年間で、株価が1/3となる大暴落となりました。
ではこの直近の暴落は、果たして何が原因となったのでしょうか?
業績は2期連続の赤字に
日本製鉄の株価が暴落した要因は、同社の深刻な業績不振です。
下図に日本製鉄のおける、売上高と純利益の推移を示します。
日本製鉄(5401)売上高の推移
日本製鉄(5401)純利益の推移
ここで特に着目したいのが、図下に示す「純利益」の推移です。
日本製鉄の純利益は、20年3月期に▲4,315億円となる、巨額の赤字を計上しました。
さらに21年3月期にも▲324億円の赤字となり、2期連続の赤字決算が続いています。
直近ではこの業績不振により、株価が大きく下落する形となりました。
配当金も大幅減配が続く
日本製鉄では業績不振に連れて、配当金も大きく減配されました。
下図に同社における、配当金の推移を示します。
日本製鉄(5401)配当金の推移
上図の通り18年度には80円であった配当が、19年度からは10円まで減配されました。
業績不振を理由に、配当金が1/8まで減配されてしまったのです。
これでは株価が暴落するのも、当然の結果といえます。
このように直近の日本製鉄は、株価も業績も大きな低迷が続いています。
日本製鉄の株価予想【今後も上昇する4つの理由】
ここまで同社における、株価と業績の現状について整理してきました。
直近の同社は、深刻な業績不振に陥っており、株価も低迷が続いています。
しかし日本製鉄の株価は、これから必ず上昇へ向かいます。
以下に株価が必ず上昇する、4つの理由について解説していきましょう。
今後は増収・増益の予想
日本製鉄の業績は、これから大幅な増収・増益となることが確実です。
下図に、日本製鉄の業績推移と見通しを示します。
22年3月期の業績予想では、売上高が6兆円と、前期比+24%の大幅増収が予想されています。
日本製鉄(5401)業績推移と見通し
(四季報 21年6月18日更新)
連結事業利益・ROSの推移
純利益についても2,460億円と、こちらも大幅な増益が見込まれています。
図下のグラフからも分かるように、同社の業績は20年度を底に、今後はV字回復が見込まれています。
このように業績を回復させることができれば、今後の株価は上昇を続けるでしょう。
配当金も大幅増配が確実
同社では業績の急回復に連れて、配当金も大幅に増配される見込みです。
下図に日本製鉄における、配当金の推移と見通しを示します。
日本製鉄(5401)配当金の推移
(単位:円)
19年度からの配当は10円が続きましたが、21年度は中間配当だけで55円が予定されています。
これに期末配当を合わせれば、通期で75~80円になることが予想されています。
このように日本製鉄の配当は大幅増配となり、急速な回復が進む見込みです。
予定通りに増収・増益・増配となれば、株価は必ず上昇するでしょう。
株価はかなり割安な水準
日本製鉄の株価は直近で大きく下落したため、現在はかなり割安な水準にあります。
下記に同社の株価指標について、日経平均との対比を示します。
株価の指標(2021年8月時点)
日経平均 | 日本製鉄 | ||
PER(会社予想) | 倍 | 13.2 | 5.5 |
PBR | 倍 | 1.2 | 0.7 |
配当利回り | % | 2.0 | 3.4 |
上記には主要な指標として、PER、PBR、配当利回りの3つの指標を示しています。
これによれば日本製鉄の株価は、すべての指標が平均値よりも大幅に割安な水準です。
これは同社の株価がやや下落しすぎていて、株価が割安であることを示しています。
よって予定通りに業績が上向けば、株価は必ず上昇するでしょう。
鋼材価格の高騰が追い風
また直近の大きな業界情勢として、鋼材価格の上昇があります。
下図に直近7年間における、鋼材価格の推移を示します。
鋼材価格の高騰
(単位:千円/ton)
上図の通り2021年に入り、鋼材価格が急激に高騰しています。
これにより全ての鋼材単価が上昇するため、同社の売上高は大きく上がります。
このような外部要因も、日本製鉄の業績を後押しする要因となるでしょう。
日本製鉄の株価を予想【長期的には横ばいが続く】
ここまで、日本製鉄の株価が上昇する4つの理由を解説してきました。
しかし同社の株価は、これから上昇するものの、長期的には横ばいが続きます。
以下に同社の株価が伸び悩む、2つの要因について解説していきます。
鋼材需要は減少傾向が続く
日本製鉄の株価が伸び悩む要因の一つが、鋼材需要の減少です。
下図に日本製鉄における、鋼材生産量の推移を示します。
日本製鉄(5401)鋼材生産量の減少
上図の通り日本製鉄の鋼材生産量は、右肩下がりの減少傾向にあります。
今後も一時的には増加するものの、長期的には減少傾向が続く見込みです。
このように鉄鋼業界全体として、マーケットは縮小方向へと進んでいます。
よって日本製鉄の株価は、長期的に見れば、大きく上昇することは難しいでしょう。
業績見通しも、明るくない
実際に中期的な業績見通しを見ても、成長が停滞することは明らかです。
下図に、日本製鉄の業績推移と見通しを示します。
日本製鉄(5401)業績推移と見通し
(単位:百万円)
上図には会社予想に加え、アナリストによるコンセンサス予想値が示されています。
これによれば22年3月期は増収・増益となるものの、23年3月期には再び減収・減益となる見通しです。
これは日本製鉄の業績成長が、長期で持続できないことを意味しています。
再び業績が停滞するようなら、同社の株価は、長期的には横ばいが続くでしょう。
まとめ
以上により、今回は「日本製鉄の株価」を予想して、上昇する4つの理由を解説させて頂きました。
ここまで解説してきた項目について、最後にもう一度おさらいしておきましょう。
🔳日本製鉄の株価を予想【直近は業績不振が続く】
✅株価は低迷が続いている
✅業績は2期連続の赤字に
✅配当金も大幅減配が続く
🔳日本製鉄の株価予想【今後も上昇する4つの理由】
✅今後は増収・増益の予想
✅配当金も大幅増配が確実
✅株価はかなり割安な水準
✅鋼材価格の高騰が追い風
🔳日本製鉄の株価を予想【長期的には横ばいが続く】
✅鋼材需要は減少傾向が続く
✅業績見通しも、明るくない
【結論】日本製鉄の株価は、これから上昇しつつも、長期的には横ばいが続きます。
同社の業績は、これから大幅な増収・増益となることが確実で、配当金も大幅に増配される見通しです。
22年3月期は大幅な「増収・増益・増配」となるため、株価は必ず上昇します。
しかしこの成長を持続させることは困難のため、株価は長期的には横ばいが続くでしょう。