はじめまして、投資家の関原大輔(@sekihara_d)です。
「JTの株価はどこまで下がるの・・・?」
今回はそんな疑問にお答えし、今後の株価の見通しについて予想していきたいと思います。
JTの株価はどこまで下がる【下落の原因は?】
✅株価の下落が止まらない
✅利益の減少が続いている
✅減益が止まるまで下落は続く
JTの株価はどこまで下がる?【今後の見通し】
✅配当の増配はそろそろ限界
✅喫煙者の減少は止まらない
✅下落しすぎて、株価は割安
【結論】JTの株価下落は、まもなく止まるでしょうが、上昇もしません。
良くても、横ばいを維持するのが精一杯でしょう。
株価下落の原因は、利益の減少が止まらないためです。
よって利益の減少が止まるまでは、株価は軟調に推移するでしょう。
今回は「JTの株価」はどこまで下がるのか、今後の株価の見通しについて予想していきたいと思います。
JTの株価はどこまで下がる【下落の原因は?】
それでは「JTの株価」はどこまで下がるのか、詳しく検証していきましょう。
まずは現在の状況を整理して、株価が下落している原因について、きちんと把握しておきましょう。
株価の下落が止まらない
JT(2914)20年チャート
JTの株価下落が止まりません。
JTの株価は2015年には4,800円を超えましたが、2020年7月には1,900円にまで下落しました。
この5年で株価は半値以下になり、およそ60%も下落してしまったのです。
それでは、この猛烈な株価下落の原因は、一体何なのでしょうか。
ここから、詳しく検証していきましょう。
利益の減少が続いている
JTの株価が下落している最大の原因が、利益の減少です。
下図に、JTの直近5年間における業績推移を示します。
売上高については横ばいで推移していますが、利益についてはどんどん減少しています。
売上高の推移
1株当たり当期利益
1株当たり利益は、5期連続の減益となっており、今期の2020年度においても、大幅な減益が予想されています。
つまりJTの1株当たり利益は、6期連続の減益が確実となっているのです。
この止まらない利益の減少こそが、JTの株価下落の、最大の要因となっています。
減益が止まるまで下落は続く
ここまで利益の減少が続くと、減益が止まる目途が立つまでは、株価の下落も止まらないでしょう。
すでに2020年12月期の業績予想でも、大幅な減益が予想されています。
下図は四季報における、JTの業績推移と見通しです。
JT(2914)業績推移と見通し
これによると2021年12月期には、何とか連続減益が止まる見通しとなっています。
しかし、あくまでもギリギリの状況であり、コロナの動向によっては、さらなる減益となる可能性もあります。
よってJTの株価は、少なくとも2021年の半ばまでは、良くても横ばいとなり、株価の回復は難しいでしょう。
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JTの株価はどこまで下がる?【今後の見通し】
ここまで、JTの株価が下落している原因について解説してきました。
それではJTの株価は、どこまで下がるのでしょうか?
今後の見通しについて、もっと詳しく検証していきましょう。
配当の増配はそろそろ限界
JTの株へ投資する最大の魅力が、配当利回りの高さです。
JTの配当利回りは2020年7月時点で8.1%と、驚異的な高配当となっています。
JTはこれまで、毎期の増配を続けてきており、この連続増配による高配当が、JTの株へ投資する最大の魅力です。
配当金の推移
しかしその連続増配も、いよいよストップしそうです。
業績予想によると、JTの配当は2020年度からは横ばいが続く見通しで、2020年度、2021年度ともに154円と、横ばいの予想となっています。
利益の減少が止まらない現状では、配当を増配できないのは当然です。
下図に、JTにおける配当性向の推移を示します。
配当性向の推移
このようにJTの配当性向は高まる一方で、すでに限界が近づいていることが分かります。
このまま利益の減少が続けば、増配はおろか、いよいよ減配となる可能性もあります。
もし減配となったら、株価はさらに下がることは必至です。
よってJTの株価下落が止まるには、利益の減少を止めて、配当を維持することが必須となります。
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喫煙者の減少は止まらない
それでは、JTにおける今後の業績見通しは、どうなのでしょうか。
残念ながらタバコの需要は年々、減り続ける一方です。
下図に、日本における喫煙率の推移を示します。
日本はおろか、欧米の先進国においても、喫煙率はどんどん減少しています。
日本の喫煙率の推移
日本ではタバコの値段が上がりすぎた影響か、特に20代の若い世代の喫煙率が、大きく減少しています。
日本では今後、人口が減り続け、かつ喫煙率も減り続けるため、タバコの需要は確実に減り続けます。
このような背景も、JTの株価が下落を続ける要因となっています。
よってJTの株価下落が止まるには、やはり利益の減少をくい止めて、配当を維持することが重要です。
下落しすぎて、株価は割安
ただし、JTの株価は下落しすぎたので、かなり割安な状況にあります。
下記はJTの株価指標を、日経平均と対比したものです。
これを見れば、JTの株価はかなり割安な状況にあり、株価が下落しすぎていることが分かります。
日経平均 JT
PER (倍) 17.9 9.7
PBR (倍) 1.1 1.3
配当利回り(%) 2.1 8.1
株価の指標(2020年7月時点)
よってJTの株価は、利益の減少をくい止めることさえできれば、これ以上下落することは考えづらいです。
JTの業績予想では、2020年12月期が、どん底のピークとなる見通しです。
2021年以降の減益をくい止めることさえできれば、株価の下落は止まります。
よってJTの株価は、今が下落のピークとなる可能性が高く、2021年の業績しだいで、株価の下落を止めることができるでしょう。
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まとめ
以上により、今回は「JTの株価」がどこまで下がるのか、今後の株価の見通しについて予想してきました。
ここまで解説してきた項目について、最後にもう一度おさらいしておきましょう。
JTの株価はどこまで下がる【下落の原因は?】
✅株価の下落が止まらない
✅利益の減少が続いている
✅減益が止まるまで下落は続く
JTの株価はどこまで下がる?【今後の見通し】
✅配当の増配はそろそろ限界
✅喫煙者の減少は止まらない
✅下落しすぎて、株価は割安
【結論】JTの株価下落は、まもなく止まるでしょうが、上昇もしません。
原因は6期連続での減益が、決定的となっているためです。
2021年以降、減益を止めて高配当を維持することができれば、株価の下落は止まります。
ただしコロナの影響も懸念されるため、今後の業績予想については、注意深く見守る必要があるでしょう。
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