はじめまして、個人投資家の関原大輔(@sekihara_d)です。
今回は増税による物価上昇の影響についてお話し、インフレによって預金がどんどん目減りする、という話をしていきたいと思います。
2019年10月、とうとう消費税が8%から10%へ引き上げられました。
これに伴い、私たちの生活における物価は確実に上昇に転じています。
物価の上げ幅について、なかには増税分の+2%のみならず、これを機にさらなる値上げを慣行している企業も多く見受けられます。
どうせ価格を2%上げるなら、いっそのこと3~4%ほど値上げをして、キリの良い数字まで値上げしよう、といったような形も多く見受けられます。
こういった形で物価は確実に上昇してきており、消費税の増分以上に価格が上昇することも、決して珍しくはありません。
まさにこれこそ、政府の目指しているインフレの状況そのものでしょう。
今回の増税を機に、政府はよりインフレを加速させ、物価を上昇させたい意向なのでしょう。
そしてこのような状況のなかで、最も被害を被り、不利な立場へと追い込まれるのが、資産構成が預金中心となっている一般家庭です。
現在は金利がゼロに等しく、預金では一切お金が増えない一方で、物価だけが上昇していくと、預金の実質的な価値がどんどん目減りしていってしまうためです。
今回は増税による物価上昇の影響についてお話し、インフレによって預金がどんどん目減りしてしまう、という内容について解説していきたいと思います。
増税により物価は確実に上昇している
それでは、増税による物価上昇の影響について解説していきましょう。
今回の増税により、物価は確実に上昇に転じています。
日本では消費税の引き上げが段階的に実施されており、時間をかけながら徐々に増税が実施されてきました。
消費税 増税の歩み
1989年:3%の消費税を導入
1997年:3%⇒ 5%へ引き上げ
2014年:5%⇒ 8%へ引き上げ
2019年:8%⇒10%へ引き上げ
思えば30年前までなら、消費税など無かったのですね。
そして消費税は時間をかけながら段階的に増税を続け、特に2014年からは増税のペースが上がってきています。
たった5年前の2014年までは、消費税は5%で推移していました。
よってたった5年の間に、消費税は計5%も引き上げられたのです。
このような状況なので、今回の増税以降、物価の上昇を肌で感じるのも当然です。
さらにアベノミクス効果や海外の物価上昇にも牽引される形で、消費税を除いたベースの物価自体も、着実に上昇してきています。
下図は2013年以降における消費者物価指数の推移になります。
消費者物価指数(ガベージニュース)
このグラフによると、物価は2014年の増税時に大きく上昇したのち、その後についても着実に上昇を続けています。
そして今回の増税により、物価はさらに一段と上昇したことになります。
よってこのように、物価は時間をかけながら少しずつ上昇を続けており、私たちの生活を少しずつ脅かしているのです。
増税による物価上昇で、預金は目減りする
ここまでお話してきた通り、増税の影響もあり、物価は一段と上昇してきています。
一方で多くの日本人は、資産を預金などの現金の形で保有しています。
欧米などの海外では、投資などの資産運用が盛んですが、日本は預金大国なので、いわゆる預金信者と呼ばれる国民がたくさんいます。
しかし現代のゼロ金利の情勢においては、いくら預金をしていても金利がほぼゼロなので、お金は一向に増えることはありません。
よって多くの預金信者にとっては、預金は一切増えないのに対し、物価だけはどんどん上昇しているため、預金の実質的な価値はどんどん減少しています。
一昔前であれば100円で買えたジュースが、今では120〜150円もかかるようになりました。
これはすなわち、現金の価値(購買力)が20〜50%も下落したということです。
昔に100万円を預金してとっておいたとしても、今では当時の70〜80万円分の価値しか持たないという事です。
これを俗にインフレと呼び、預金は大きなインフレリスクを負うことになります。
預金ではお金が増えないどころか、むしろどんどん減っていってしまうのです。
これでは貯めても貯めてもお金が増えていかないので、預金をしている限り、一生裕福になることはありません。
これが、一般的な日本人の典型的なパターンです。
増税による物価上昇 資産を守るには
ここまで、増税によって物価が一段と上昇し、預金がどんどん目減りしてしまう話について解説してきました。
では物価がどんどん上昇していくなかで、どのようにして資産を保全すべきなのでしょうか。
先述した通り預金では、物価上昇に対処することができません。
よって物価上昇に対処するには、資産を預金ではなく、株式や債券などへ投資し、運用していくことが大切です。
株式市場は長期的には右肩上がりでの上昇が続くため、歴史的には常に物価の上昇を上回る速度で、株価の上昇が続いています。
日本の株式市場では、平均して5~6%の利回りでの上昇が続いています。
また経済大国である米国市場なら、より安定的かつ大きな上昇が続いており、平均して6~7%の利回りでの上昇が続いています。
株式市場の平均利回り
日経平均株価:5~6%
NYダウ平均:6~7%
株式市場の配当利回り
日経平均株価:2.1~2.3%
NYダウ平均:2.2~2.4%
日経平均株価
NYダウ平均株価
また株式なら株価の上昇のみならず、毎年平均して2%強の配当金も付与されます。
よって株式へ投資していれば、毎年2%強の配当金を貰うことができるため、これだけでも物価上昇分を十分にカバーすることができるといえます。
出典元:楽天証券
したがって物価の上昇から資産を守り続けるには、預金ではなく、株式や債券などへ積極的に投資して運用していくことで、物価の上昇を上回る速度で、資産を増やしていく必要があります。
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まとめ
以上により、今回は増税による物価上昇の影響についてお話し、インフレによって預金がどんどん目減りする、という内容について解説させて頂きました。
増税によって物価は確実に上昇してきているので、資産を預金のまま保有していては、実質的な価値がどんどん目減りしていってしまいます。
日本政府は多額の負債を抱えているため、税金や社会保険料の引き上げの流れは、今後も一層強まることが予想されます。
また政府は国の抱える負債を少しでも目減りさせたいという裏の意図もあるので、意地でも物価を上昇させてインフレを引き起こし、少しでも負債を薄める政策を強行していくことは間違いありません。
よって『増税⇒物価上昇⇒預金の目減り』という流れは、今後も決して避けることはできません。
この流れが続けば、資産運用をしない預金信者は、日に日に貧しくなり、破綻する人が必ず続出するでしょう。
よって物価の上昇から資産を守り続けるには、預金ではなく、株式や債券などへ積極的に投資して運用していくことで、物価の上昇を上回る速度で、資産を増やしていく必要があります。
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