いきなりですが、まずは下図のチャートをご覧下さい。
これは日本のある株価の34年間の値動きを示すチャートです。
おそらく皆さんはこれを直近34年間の株価チャートで、左側の高値圏はバブル期、中央の谷底はリーマンショックといった事を想像されるかと思います。
しかし実はこれ、1914年~1948年の日経平均株価なのです。
驚きませんか?現代の株価推移と非常に酷似しているのです。
バブル崩壊後に長期のデフレに直面し、そこに大震災が重なり、経済は疲弊した。
その後日銀が市場へ大量にマネーを供給し、日本経済は復活、株価は上昇基調に入った。
この説明はもちろん現代の経済状況にも当てはまりますが、そっくりそのまま当時の戦前の日本にも当てはめることができるのです。
下図は同じく1914年以降から現在までを示す100年チャートです。
日経平均100年(対数)チャート
驚くべきは冒頭で現代と錯覚してしまいそうになった1948年以降、株価は急上昇を続け、ピークのバブル期までの40年間の間に、株価は800倍近くまでに高騰し続けたのです。
30年間に渡る不況期の間に大震災(1923年関東大震災)と世界経済危機(1930年世界恐慌)が発生している点も酷似しており、それらを乗り越えてようやく上昇局面に入り、1964年に東京オリンピックを開催している点も酷似します。
お金持ちと呼ばれる資産家が何故お金を持っているのか、少し分かるような気がしないでしょうか。
資産家や財閥は皆、株や不動産で富を築いています。
現代に置き換えると、少し頑張って1,000万円を投資すれば、40年後に80億円になったという話です。
株式投資 歴史は繰り返す
私は投資判断の際に、歴史を参考の指標として重要視しています。
どんなに難しい局面においても、ヒントもしくは答えを歴史が教えてくれるからです。
例えば近い将来、AIによる技術革新により、多くの職場や機能が無人化、自動化されることが昨今の話題となっており、多くの失業者が生まれることが懸念され、世論の注目を集めていますが、これについても歴史を参考とすることができます。
古くは西暦1800年前後に英国から始まった第1次産業革命では、蒸気機関の技術が発達したことで多くの手作業が機械化され、職を失う市民が続出しました。
西暦1900年前後の第2次産業革命ではガソリンエンジンの技術発達が自動車、飛行機へと応用、実用化され、大きな技術革新が起こり、職を失う者が続出しました。
しかしここで歴史が教えてくれることは、いずれの時代においても職を失う者がいる一方で、技術革新によって新たな職が生まれ雇用を創出してきたという事実です。
現代人の記憶にも新しい、第3次産業革命であるコンピューターによるIT革命においても、パソコンの普及により多くの業務が革新されましたが、決して失業者が続出した訳ではありません。
今度のAI技術革命では、半分の人が職を失う、人間が働く必要が無くなるといった世論が先走っていますが、歴史的には同様の局面化においてもそのような事態を招いた事は一度もありません。
どんなに時代が進歩しようが所詮、歴史は繰り返すのです。
このように歴史を振り返ることにより、局面を冷静に捉えることができるようになります。
答えを歴史が示してくれるのです。
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まとめ
以上により、今回は株式投資の歴史をテーマに解説させて頂きました。
歴史は必ず繰り返します。
日本の経済は30年間に渡り冬眠を続けており、不動産バブル崩壊、ITバブル崩壊、リーマンショックを経て今ようやく経済が持ち直しつつあります。
最悪の時期を乗り越えてきた日本の各企業はこの30年の間で財務体質も相当に改善され、今ようやく『稼ぐ』体質ができつつあります。
現代は人口減少期でもあり高度経済成長期と比べ同様の伸びは期待できないものの、経済サイクルの変革期である事は確かです。
今こそ投資し、株価の暴騰に期待しましょう。
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