はじめまして、投資家の関原大輔(@sekihara_d)です。
今回は「東レの株価」が下落した理由について、暴落した5つの原因を解説していきたいと思います。
🔳東レの株価が下落した5つの理由とは?
✅①純利益が4期連続の減益
✅②コロナで株がさらに下落
✅③売上高も2期連続の減収
✅④減益で配当金も大幅減配
✅⑤業績悪化で、株価も割高
🔳東レの株価が下落【今後の株価はどうなる?】
✅22年3月期は増収・増益に
✅しかし業績回復はまだ遠い
✅23年3月期の復調を目指す
「東レの株価は、なぜ下落したのかな・・・」
今回は、そんな疑問にお答えしていきます。
【結論】東レの株価下落の理由は、利益の減益が続いたところに、コロナが追い打ちをかけたためです。
東レの業績はこれまで、4期連続の減益、2期連続の減収が続いています。
この業績不振にコロナが加わったことで、東レの株価は、一気に暴落してしまいました。
今回は「東レの株価」が下落した理由について、暴落した5つの原因を解説していきたいと思います。
東レの株価が下落した5つの理由とは?
それでは「東レの株価」が下落した、5つの理由について解説していきましょう。
以下に暴落した5つの理由について、1つずつ解説していきます。
①純利益が4期連続の減益
東レの業績は低迷しており、純利益は4期連続の減益が続いています。
下図に、東レの業績推移を示します。
東レ(3402)業績推移
東レ(3402)純利益の推移
上図を見れば、純利益の減益が続いていることが分かります。
グラフは20年3月期までの表示ですが、次期の21年3月期も、減益となることが確実です。
これにより東レの純利益は、4期連続の減益が確定的となりました。
この利益の連続減益が、東レの株価を大きく下落させた、一番の要因といえます。
②コロナで株価がさらに下落
そして東レの業績低迷に、さらなる追い打ちをかけたのが「コロナショック」です。
下図に直近20年間における、東レの株価チャートを示します。
東レ(3402)株価チャート_10年
2019年には800円ほどで推移していた株価は、コロナを機に500円にまで下落しました。
コロナによる衣料販売店舗の閉鎖や自動車メーカーの稼働停止・減産が響き、業績が落ち込んだためです。
元々が下落基調だったところにコロナが加わったことで、株価はさらに下落してしまいました。
このように東レの株価が下落した理由は、コロナショックも大きく影響しています。
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③売上高も2期連続の減収
東レの業績は低迷が続いており、売上高についても、2期連続の減収となることが確実です。
下図に、東レの業績推移と見通しを示します。
東レ(3402)業績推移と見通し
(四季報 21年3月19日更新)
20年3月期に続き、21年3月期においても、大幅減収が確実となっています。
よって直近では2期連続で、減収・減益が続くことになります。
これでは、株価が下落するのも当然の結果です。
東レの株価を回復させるには、業績の改善が必須といえるでしょう。
④減益で配当金も大幅減配
東レの株価下落に、さらに拍車をかけたのが、配当の大幅減配です。
下図に東レにおける、配当金の推移を示します。
東レ(3402)配当金の推移
(単位:円)
これまで増配傾向が続いていましたが、21年3月期は業績低迷を受け、大幅な減配となりました。
配当金は16円から9円となる見込みで、前期比▲44%の大幅減配です。
こんなことをしてしまっては、株価が下落するのは当たり前です。
東レの株価が復調するには、配当の改善も急務といえるでしょう。
⑤業績悪化で、株価も割高
業績が悪化したことで、東レの株価は、まだ割高な水準から抜け出せていません。
下記に東レの株価指標について、日経平均との対比を示します。
日経平均 東レ
PER (倍) 23.0 26.9
PBR (倍) 1.3 1.1
配当利回り(%) 1.6 1.2
株価の指標(2021年3月時点)
利益の減益を受けて、東レの予想PERは26.9倍と、まだ平均値を上回る水準です。
配当利回りについても大幅減配を受けて1.2%と、平均値よりも大きく劣ります。
よって株価が大きく下落しても、東レの株価は、まだ割高な水準にあります。
このような要素も、株価下落を加速させた原因といえるでしょう。
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ここまで、東レの株価が下落した理由について解説してきました。
では東レの株価は、今後どのように推移するのでしょうか?
- 【結論】東レの株価は今後、少しずつ上昇していくでしょう。
以下に東レの株価と業績について、今後の展望を解説していきます。
22年3月期は増収・増益に
東レの業績はこれから、増収・増益へと転じる見込みです。
下図に東レの業績予想について、アナリストによるコンセンサス予想値を示します。
東レ(3402)業績予想
(単位:百万円)
これまでは減収・減益が続いていましたが、22年3月期には、大幅な増収・増益となる見込みです。
このように業績が回復してくれば、東レの株価は、少しずつ上昇を始めるでしょう。
しかし業績回復はまだ遠い
しかし東レの業績は回復へと向かうものの、完全回復にはまだ時間がかかります。
22年3月期は増益予想とはいえ、それでも16年3月期~19年3月期の頃の純利益には、まだ及びません。
当時の純利益は800~1,000億円でしたが、22年3月期の予想では、まだ700億ほどの見込みです。
東レ(3402)純利益の推移
(単位:億円)
売上高も増収予想とはいえ、2兆円ほどでは、まだ過去の実績には遠く及びません。
よって東レの業績は回復へ向かうものの、完全回復には、まだ時間がかかるでしょう。
23年3月期の復調を目指す
東レの経営計画では、業績回復の目標を23年3月期に設定しています。
下図に、東レの長期経営ビジョンを示します。
この成長戦略では、23年3月期を期日として、さまざまな目標値が設定されています。
東レ(3402)長期経営ビジョン
(単位:億円)
しかし直近ではコロナの影響が大きく、この道のりは容易ではありません。
よって東レの業績回復は、早くても23年3月期となる見込みです。
それまでに業績を回復し、配当を増配させることができれば、東レの株価は、少しずつ上昇するでしょう。
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まとめ
以上により、今回は「東レの株価下落」の理由について、暴落した5つの原因を解説させて頂きました。
ここまで解説してきた項目について、最後にもう一度おさらいしておきましょう。
🔳東レの株価が下落した5つの理由とは?
✅①純利益が4期連続の減益
✅②コロナで株がさらに下落
✅③売上高も2期連続の減収
✅④減益で配当金も大幅減配
✅⑤業績悪化で、株価も割高
🔳東レの株価が下落【今後の株価はどうなる?】
✅22年3月期は増収・増益に
✅しかし業績回復はまだ遠い
✅23年3月期の復調を目指す
【結論】東レの株価下落の理由は、利益の減益が続いたところに、コロナが追い打ちをかけたためです。
東レの純利益は4期連続の減益となり、配当も減配、売上高も2期連続の減収が続いています。
この業績不振に「コロナショック」が加わったことで、東レの株価は、さらに下落してしまいました。
今後は少しずつ業績を回復させ、配当を増配できれば、東レの株価は、少しずつ上昇していくでしょう。
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